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災害鍼灸マッサージプロジェクトの目的

詳細は以下の記事をごらんください。
http://890iwanuma.blog.so-net.ne.jp/2011-04-26-00

活動終了に関して

災プロでは、2011年12月6日をもちまして被災地へのボランティアの派遣を終了いたしました。多くのみなさまのご支援、ご協力、誠にありがとうございました。

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活動記録(7/28~31、8/19~20.26、9/28~30) [参加者からの感想]

堀田理香

南三陸、石巻、松島で、計10日間活動させていただきました。

治療するために被災地に出向いたのですが、治療を通じて、被災された方々の忍耐強さ、
自ら家や家族を失っても他者を思いやる愛や崇高にも感じられた深い受容性など、
人間として大切なものを、逆に教えていただいたように思います。

また、私は10日間と言ってもとびとびでしたが、国内遠方やアメリカからさえも、
数か月単位の長期ボランティアの方々がいらしていて、本当に頭が下がりました。

鍼灸マッサージ施術に関しては、わたくしの知る限りでは、被災地の多くの方々が大変喜び、
治療された先生方に感謝していらっしゃいました。(わたくしからすれば、こちらの方こそ感謝なのですが…)

1人の患者さんに対して、1人の施術者が継続的に診られないという難しさは感じましたが、
逆に言えば、前任者を別の施術者がフォローできるということも、ボランティア施術の良さなのかもしれません。

災プロの活動は大変有意義だったと思いますし、わたくし個人的にも、
このような貴重な機会を与えて下さったことを心より感謝しております。

特に代表の三輪正敬先生はじめ、後方支援して下さった橘川まゆみ様には
大変お世話になりました。この場をお借りして心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。


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御礼・感想 [参加者からの感想]

三輪様と災害鍼灸マッサージプロジェクトの皆様、プロジェクト参加者の皆様へ

昨年は被災地のためにご尽力いただき、大変感謝いたしております。

私は宮城県名取市在住です。
私の住む地域は山手のため、津波被害は受けず地震による被害だけでした。
3月11日の被災直後は自分や周囲の事しか考えられませんでしたが、
1ヵ月経った頃には生活が落ち着いてきたため、避難所へのボランティアを考えられるようになり、
インターネットで情報を集めていた時にこのプロジェクトを知りました。

プロジェクトには3回参加させていただきました。
4月29日:岩沼市民会館・iあいプラザ
5月1日:名取市消防署・名取市役所
5月5日:岩沼市民会館・iあいプラザ

プロジェクトに参加し驚いたのは、初対面の先生方と協力して活動できたという点です。
出身や出身校、治療方法、経験年数などまったく違う先生方と活動できるとは今まで考えられませんでした。
震災後の混乱した被災地で組織的に活動されていたことに感服いたしております。三輪様や災害鍼灸マッサージプロジェクトの皆様のおかげだと思っております。多くの問題に直面され大変だったと思いますが、長い間活動してくださりありがとうございました。

また、たくさんの先生方が遠方から来てくださっていたので有り難かったです。
被災地までの交通手段や宿の確保など大変だったと思いますし、被災地に赴くこと自体に不安があったかと思います。
被災地に着いてからも、方言がわからなかったり、こちらでは鍼灸が盛んではないため抵抗感をしめされたりなど、他県から来てくださった先生方が戸惑われる場面も多かったのではないでしょうか。
そのような状況の中で多くの方々を治療してくださった、プロジェクト参加者の皆様に心から感謝しております。

私もプロジェクトに参加させていただき、遠方の先生方と繋がることができたことに感謝しております。

もし万が一の時には、恩返しできればと思っております。
本当にありがとうございました。

2012年1月7日
荒川真那美


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東日本大震災の鍼灸ボランテイアに参加して [参加者からの感想]

鈴木 春子

 今年4月、雪がちらつく岩手県の、塩釜市役所や松島湾にうかぶ、桂島、野々島で、鍼灸治療のボランテイアをしました。

 若い鍼灸師仲間に交じり、65歳のおばさんはちょっと心配でした。私はがん専門病院で、長くがん患者さんの抗がん剤の副作用のしびれや、モルヒネの副作用の便秘などに治療してきました。しかし地震、津波によってすべてをなくし、かつてない恐ろしい体験をなさった方々にはどうすればよいのだろうか。

 いつものように温かい手と、笑顔で、つらい症状をとり、少しでも過ごしやすい1日であるよう、こころと技術を尽くそうと思いました。

 3日間の患者数のべ83人、年齢は15才から83才、頸肩こり、腰痛、ひざ痛、睡眠不足、便秘の順でおおく、また、血圧も高めでした。

 塩竈市役所は築50年ですが、耐震工事が3月10日に完了、間一髪で役所仕事に支障はなかったそうです。
 また野々島ではすこし前に地震があり、島の全員が高台の小学校に避難した経験によって今回の大津波で亡くなった方はいないのですが、カキやホタテ、海苔などの加工機械が流され、仕事ができなくなりました。

 房総での楽しかった思い出をお聞きしたり、笑顔を絶やさない世話人さんなど、困難をいきる人間のすばらしさを感じて、ありがとうの言葉はこちらこそ差し上げたいと思いました。これからが大変だと思いますが、国と自治体が市民を中心に力を尽くし、また活気が戻りますように願ってやみません。



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【活動報告:南三陸町】10月12~14日、11月7~9日 [参加者からの感想]

斉藤 朱音

はじめに、今回の震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々の日常が1日も早く穏やかで幸せを感じるものになりますよう、お祈り申し上げます。

震災から半年が過ぎた9月半ば、参加された先生から災プロの感想を伺ったことをきっかけに、無理を承知で申し込み、参加させて頂きました。
最初南三陸に入ってすぐ、山道を走っている間は著しい変化が見られなかったため、思っていた以上に被災してないな、と感じました。
でも活動場所の沿岸部に近づくと、惨事をまざまざと残す光景が広がっており、それからは言葉が出ませんでした。

あっけにとられ涙も出ない自分に、腹が立ちました。


南三陸の海は、おそろしいほど静かできれいでした。出会う皆さんに温かく接して頂き、いただいたいちじくや柿も、魚屋さんにわがままを言いながらお願いして、捌いてもらった魚も最高に美味しく感じました。
『この自然と穏やかに暮らしてきただけの人たちが、どうしてこんな目に遭わなくてはいけなかったのだろうね。』と同行させて頂いた先生が言い、本当にその通りだと思いました。

治療では、診させていただく多くの人のからだに、震災の影響が現れていることを強く感じました。
仮設で生活している高齢者の方々は、外に出ることが少なくなったことによる足腰の衰えを感じていらっしゃいました。病院にも震災前ほど通えない分、災プロの活動をとても楽しみにして下さっていたようでした。
待ってたよ、次はいつ?とあちこちで聴かせていただくと、こちらも嬉しく、来て良かった、と一段とやる気になりました。
他、肩こり腰痛といった主訴に加え、震災後に高血圧になったという方、不眠で悩まれている方もいらっしゃいました。
どの方にも、リラックスして頂くには、受けて良かったと感じていただくにはどうしたら良いかと考えながら行いました。

経験不足、技術不足を痛感するなか、カルテの存在にはたいへん助けられました。また、マニュアルがあり、バイタルチェックがあり、後方支援の方を通じ医療機関に橋渡しが出来ることは、
患者治療者双方にとって、重大な事故や悪化を防ぐためにとても良いことだと思います。

南三陸はすばらしくパワフルでした。
震災から半年が経ち、復興、再生に向けて立ち上がろうとする今だからかも知れませんが、
治療でも、現地でお世話になった皆さまからも、遊んでもらった子どもからも、海からも山からも、たくさんのパワーを頂きました。
支援のために訪れた私のほうが、たくさん頂いてしまいました。
感謝してもし尽くせません。

帰ってきてから、そのことに気付き、
申し訳なく切ない気持ちでいっぱいになりました。
私も誰かに元気を与えられるよう、成長し続けること、
いつでもどこでも前向きに、今を思いっきり生きることが、
一番の恩返しだと思っています。
今回の経験が、またいつか生かせるよう、精進して参ります。

参加したのは本当に短期間でしたが、後方支援の方々のおかげで、充実した有意義な時間を過ごす事が出来ました。
希望日に合わせて日程を組んでいただいたこと、
様々な場所で多くの方に出会い、治療させていただけたこと、
大変感謝しております。
また、以前からお世話になっている先生に同行という形での参加であったため、初めて訪れる場所での移動や、初対面の被災者の方との交流もスムーズに行うことができました。
もし一人で訪れていたら・知らない先生と一緒であったら、より一層緊張し、思ったことも言えずに、治療活動に存分に力を発揮することは出来なかったに違いありません。

最後になりましたが、このようなプロジェクトを立ち上げられた三輪氏を始め、常にサポートしてくださった橘川さま、小河原先生、後方支援の皆さま、初期から現在にかけて携われた先生方に、心より御礼申し上げます。


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【活動報告:南三陸町】10月1日~5日 [参加者からの感想]

高田 喜行

被災地の現状を見たいと思い参加いたしました。
映像で見るものと実際に見るものとではかなりの差を感じました。
しかし、「復興はできる」と感じたことがありました。
被災地の皆さんは意外と前向きでいる方が多かったです。
しかし、治療するとなると別で心情を傷つけまいとすることを念頭に置きました。
こちらがそのつもりで言った訳でないのに不意に言ったことも向こうの方にとって傷つくこともあるからです。
自分が気をつけてたことに「症状と心を治すこと」があります。
病は気からというように気持ちの持ちようで変わることがあるからです。
今の自分にとってこれからの鍼灸師・柔道整復師に必要なことを学ぶ良いきっかけにもなりました。
「心」を癒すことができて本当の医療者です。それを改めて実感いたしました。
そういった意味で参加できたことは本当に良かったです。
ありがとうございました。


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【ボランティア体験記】南三陸町 9/23~24 [参加者からの感想]


初めに なぜ被災地に向かったのか?
私の住む徳島県は、今世紀前半にも60%の確実で南海地震が起こると
警戒対策されている地域です。
ニュース報道で、東北関東の津波被害を見るにつけて、
災害発生後の鍼灸師としての果たす役割について、自分で何か出来ることはないかと
自問自答していました。
その背景として、私の師匠・藤本蓮風先生の論稿を読み、災害時での心構えや治療処置を事前に学び、大いに影響を受けていました。
・鍼灸ジャーナル誌VOL21 藤本蓮風著「大災害被災緊急時の鍼灸治療」

また私の所属する徳島県鍼灸師会は、公益事業として災害発生後の鍼灸ボランティア活動等を計画準備しております。
既に徳島県鍼灸師会の篠原新作先生が6月に被災地入りして
宮城県東松島市で、ボランティアの鍼灸治療を3日間行っていた経緯あり。
・10月30日にも、篠原先生のチームが再び現地入りして、治療に当たります。

活動に参加 前準備
ネットで縁あって、被災地での鍼灸マッサージ師のボランティア活動団体に
参加させていただく事になりました。
・災害鍼灸マッサージプロジェクト(略称 災プロ)
災プロの後方支援スタッフさんと、何度もメールで連絡を取り合って
日程や派遣活動先を、決めていきました。
当初は、提携他団体と石巻市での活動でしたが、規模の縮小など諸事情により
派遣先が直前まで未定でした。
また災害ボランティア保険の申請では、徳島鍼灸師会の篠原先生には
大変お世話になりました。
チケットの手配は、JR四国ワープ徳島営業所に頼んでありましたが
台風の影響で新幹線が運航するか心配でした。


出発・宮城県入りしても大変
9月22日木曜日早朝 台風15号の通過後に徳島から宮城県に向かいました。
台風の影響で、交通ダイヤは終日乱れており、ようやく仙台市に入ったのは夕方。
ホテルに泊まって、翌朝、仙台駅でレンタカーを借りて、待ち合わせた仲間のHM先生と一緒に
活動場所の南三陸町へ向かいました。
車中から見た風景では、平野部は至る所で冠水しており、
収穫直前の田んぼの稲も、浸水被害に合っておりました。

高速道路、復旧支援の作業・運搬車や連休で帰省する車で大混雑しておりました。

現地の南三陸町に入ると、津波の傷跡が剥き出しで、沿道付近に瓦礫や壊れた建物跡が至る所にありました。
また同時に、ボランティアさんの一団が何チームも、瓦礫撤去の仕事に当たっていました。
先行して現地入りしているM先生と集合場所で合流して、町の総合体育館・ベイサイドアリーナに置かせてもらっている機材(カルテ書類・折り畳みベッド・毛布・マット)を車に積み込みました。
・ベイサイドアリーナの駐車場前には、ボランティア登録センターがあり、関東方面から来たと思われる?多数の車両や大型バスが駐車されています。

現地での活動開始 1日目
9月23日金曜日
南三陸町 戸倉地区 波伝谷仮設住宅の集会所での活動

この仮設住宅は、山の高台にあり、クルマのナビ誘導や道路標識でもよく分らず、
災プロ現地リーダーの小河原先生に電話したり迷いながら遅れて到着しました。
手違いにより、私たちの活動予定が地区の代表者さんに伝わっていなかった模様。
住民の方に広報した後、時間遅れで治療活動を始めます。
広報すると希望者さんは、直ぐに集まってきてくれました。


12時~17時で、治療人3名で17名に施術
ほとんどの方がマッサージ希望。
私は3名治療担当しました。 主訴は、五十肩1名 頸肩こり2名

*治療をして感じたこと
問診したり治療中のお話をしたり、身体の診察所見から判断すると
皆さんあまり口に出しませんが、相当の精神的負担やストレスを抱え込んでいるようです。

::眼の瞬きが顕著に多い、不眠症傾向・毎晩の飲酒傾向・手足の経穴の反応、様々な体調不良の悪化。

治療中も、地域のある女性が「津波が全てをさらっていった、家も町も家族も・・」と呟くように話されました。
鍼灸治療や心理的ケアも含めて、長期継続的な支援が必要と感じられました。

堀本先生の治療活動_R.JPG

活動2日目
9月24日土曜日
南三陸町 港地区の集会所(港親義会館)での活動

この地区は、地域住民の結束力が高く、
被災直後から自力で炊き出し活動をしていました。

集会所につくと、出迎えてくれました地域自治会長H様の御支援もあり、
準備をして直ぐの治療活動となりました。


10時~15時で、治療人3名で10名に施術

鍼灸治療を希望される方が多めでした。
私は4名治療を担当。 主訴は、足の関節痛1名 頸肩こり2名 身体のだるさ1名

うち一人は風邪をひいて顕著な発熱状態でした。
風邪の治療の後は、後方支援スタッフさんに地域の担当保健師の方へ
申し送り連絡をお願いしました。

*治療をして感じたこと
地域の方にお話を伺いますと
津波被災の後は、体調不良が悪化して他界された方、痴ほう症が出現している方がおられるようです。
自然災害は否応なしに、人間の健康にも影響してきます。

24日の午後4時からは、現地から離脱して、車で最寄駅まで送迎してもらいました。
(沿岸部の鉄道は休止中)
駅では短時間ですが三輪代表とお話しできて良かったです。
その晩は、宮城県古川市のビジネスホテルに泊まり、翌朝から徳島に帰りました。

港親義会館にて 堀本先生の治療活動_R.JPG   港親義会館にて 活動後の治療家_R.JPG

大変だったこと・今後の課題
23日は連休の為、現地での宿泊場所の確保が大変でした。
後方支援スタッフの橘川さんや現地リーダーの小河原先生の尽力により
隣町のホテルに宿泊できました。
(このホテルは、普段はラブホテルですが、津波後は一般客も受けいれています。)

現地在住の治療家の先生も多くは被災されており、自宅損壊による仮設住宅移転や
廃業されておられる方もいるようです。
(災プロからは、簡易ベッドの提供など支援を進めている)
外部からの支援団体が撤退した後も、現地で引き継ぐ治療家の先生方の
確保は今後の課題かと思われます。


最後に
今回の東北行は沢山の方々の御協力やサポートによって実現しました。
御陰様にて無事に帰宅できました。
災害時の心持ちや診断治療の実践法を執筆・御指導いただきました、藤本蓮風先生
様々な御支援いただいた、徳島県鍼灸師会の篠原新作先生
現地での活動をご一緒させていただいた HM先生 M先生
後方支援サポートや誘導いただきました橘川様・小河原信雄先生

そして最後に 今回の活動の機会を与えていただきました三輪正敬代表

すべての方々の温かい御支援に感謝し、御礼を申し上げます。

堀本隆久


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【活動報告:南三陸町】10月21日~23日 [参加者からの感想]


 今回は、地元の師会の研修会で、他から行った、山元町の報告と前回の南三陸町の報告をしたところ、若い先生から、ぜひ現地に行って参加したいと相談を受け、一緒に参加することとなりました。

 たまたま、主人の会社のリフレッシュ休暇とも偶然にも日程が一緒になり、ご好意に甘えて、運転主兼スタッフと言うことで、滋賀から三人で参加させていただきました。

 20日の夜、滋賀を出発し、道に迷いながらもアリーナに無事到着し、当日の午後からの活動場所の平成の森へと。

 着いたら既に、部屋の前には予約表があり、名前が記入されており、通常の時間割では当日の予定時刻では追われない状況のため、申し訳なく思いながらも一人当たりの時間を少し短くして、治療にあたらせていただきました。
 皆さん、楽しみにして待っていて頂いたとの言葉に心から感謝の気持ちで一杯でした。また、皆さん、本当にお話しが好きな方が多く、仮設住宅での生活が寂しいのではと、心のケアが心配になるほどでした。

 終了間際に、一人の年輩の女性が、他の人が名前を書いておいてあげると言われたから来ましたと来られましたが、名簿には名前はなく、既に予定の時刻を押している状況でしたが、一生懸命急いで来られて、はあはあと息をされながら、途方に暮れた姿に、せっかく来た下さったのだからとおもい、急遽、他の人と同じ時間は出来ないですがと後かたづけを片方でしながら、マッサージをさせて頂いたところ、予想以上に喜んでいただけ、車に乗って帰るまで薄暗くなっていく中、手を振っておくって頂いた事が、目に焼き付いて居ます。
 改めて、技量や技法ではなく、私は一人でもおおくの人に喜んでもらうために来たのだと、2回目にしてやっと心底そう思えた瞬間でした。

 翌日も港地区を回らせてもらい、情報の行き違いなどのトラブルがあり、なかなか治療が開始できないというトラブルもあり、2カ所目の波伝谷仮設住宅を引き上げる時間がかなり遅くなり、外灯もなく、しとしとと雨が降る中、なれない下り坂のカーブで、後輪を脱輪してしまい困っていたら、仮設住宅の方が、無事に坂を下りたか見に来てくださり、状況を見て、仮設住宅の男性の方に連絡してくださり、車を上げてくださり、ハンドルの方向も山の下に落ちないように方向も直していただき、無事にホテルに帰り着くことが出来ました。
 結局、お役に立つどころか、迷惑を掛けに行った形になり、申し訳なくおもいました。
 翌日の夕方、心配をして無事に車はうごいているか?遠い道のり帰るのだから、気を付けて帰ってねと優しいお電話を頂き、涙が出る思いで帰ってきました。

 最終日は歌津地区の港親義会館では、前回もお世話になった、自治会長の奥様にお持てなしまで受け、本当に何をしに行ったのかとなんだか申し訳ないような気がしたまま帰ってきました。
 しかし、奥様のお陰で、他の所とは違い、落ち着いて治療をさせて頂けたことに本当に感謝の言葉しかありません。

 今回で、私がプロジェクトに参加させて頂くのが最後になることが、とても残念で仕方ありません。

 仮設住宅には、地元の先生の所に簡単には行けない方もまだまだおられます。かと言って単独で行っておこなうべきボランティア行為でもないかと思います。でも、どこかで区切りを付けないといけないことも事実だと分っていますが。
 何処まで、役に立てたのかは分りませんが、やはり、これで最後かと思うとやりきれない思いで一杯です。

 もし、今後も再活動や何かあれば、どんな形でも参加できる様にしていますとお伝えして、今回の報告とさせて頂きます。

 現在も現地や色々な所で、引継ぎなどで、頑張っておられる先生やスタッフの皆様、お体にはくれぐれもお気を付け下さい。

 そして、感謝とお礼を。 本当に、ありがとうございました。

伊藤優子


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あはき師ではなく一般ボランティア [参加者からの感想]

塩竈市・南三陸町活動
後方支援室 橘川まゆみ

 私は4月に塩竈市で活動、そして6月からは南三陸町での治療活動に参加させていただきました。
 あはき師の連れ合いと一緒に現地へ向かい、現地では主に事務や治療活動の助手を担当しております。そして現在も、現地活動へ参加される方々の連絡や後方支援での事務処理などをお手伝いさせていただいています。
 私は、医療従事者ではなく一般のボランティアです。このプロジェクトに参加する中では珍しく医療従事者ではないのですが、過去にボランティア経験もあることから、一般ボランティアとして出来ることがあればお手伝いしたいと思い、活動に参加させていただきました。
 当然、臨床経験や医療の知識に欠けておりますが、せっかくの機会なのでこれまでの活動のご報告をさせていただきたく、乱文ではございますが綴らせていただきます。

問診300人を越えて
 現地での治療活動の際は、主に問診、血圧測定、その他にお話を伺ったり、施術・設営の準備などを手伝っています。
 まず、問診は治療を受けてくださる方に、「一番気になるところ、つらいところや痛いところはどこですか。」と、問いかけから始まり、だいたい10分間ほどお話を伺い、その都度、誰でもが見て分かるよう、その内容をカルテへ記入します。
 気分が高揚し饒舌な方から、話すものしんどそうにしている方まで、様々な方とお話しさせていただいています。最も気をつけていること、目を見て話を聞くこと、相手の起伏に合わせ寄り添う言葉を返すこと、不安にさせるような言動と表情は慎むこと、です。
 私は前職において培った経験を生かし、真摯かつ懸命な姿勢で取り組むことが相手に伝わると信じて、今日まで現地での活動を継続しています。
 そして7月になった頃、問診させていただいた方がのべ300人を越えました。

治療を受ける方々
 被災された方々は、初対面のボランティアに対し、震災の経験を話すことほとんどありません。肩が痛い、足がつらいなどと話し、問診が進むにつれて、少しづつ身の上話や震災の頃の話をされる方が多く、あまり悲しんだり落ち込む様子をされる方はありませんが、我慢したり頑張っていますとお話しされて、問診の僅かな時間にふと肩の力を抜く方がほとんどでした。
 特に職員の方々は、残業されているその貴重な時間を利用して、我々の活動時間である
夕方から来て下さっていますので、気分転換や休息時間として、気を楽にして頂けるような雰囲気作りに努めていました。時にはその場にいる皆さんで大笑いするような賑やかな日もありました。
 治療までの待ち時間では、一緒にストレッチをしたり、お互いの衣食住の生活の話をしたりと、たわいのない世間話をして過ごしていました。

 南三陸町では、他の活動場所と様子が異なるようで、震災の時の出来事は誰もがオープンに話をされていて、耳にする機会がとても多いと感じました。震災以降にやるようになったことへの気苦労や大変さを切々とお話しされる方もいますで、そのお気持ちに寄り添うよう、精いっぱい努めました。
 ある場所で治療活動へ伺った時には、5人ほどの方々が3.11志津川病院での出来事の話を始めました。私はPTSDの注意事項を聞いていたので、諸々気をつけてお話しを聞かせていただいていたのですが、次々と住民の方々が日常会話の様に話されて、最後まで震災の時のお話が尽きませんでした。私にとっては、それは大変でしたね、と終わらせることのできないような出来事ばかりで、この衝撃は胸を突き言葉を失いました。
 また、現地での活動滞在期間が長い私は、別の日に以前治療にこられた方と会う機会も多くなります。そしてお会いすると必ず声をかけてくださり、治療後の体の調子や鍼灸の感想を詳細に聞かせてくださる方がたくさんいました。
 少しでも元気になられて過ごされている方をお見かけできるのは、私自身が治療したわけではないのですが、とても嬉しく感じました。中には、別の方へ鍼灸の良さを紹介してくださったり、他の方を連れて来てくださったりと行動へ移して下さる方も多く、そのお気持ちに対し今でも感謝の念に絶えません。
 我々の活動は、治療を受けていただいた方々のこうした言動によって、成り立っているのだと強く感じています。

被災地で出逢った笑顔、そして苦悩
 携わった活動期間が長い為、いろんな方との関わり合いが自分の中に堆積していきます。ここでは4月から7月までの期間でお会いした方々を、一部ご紹介させていただきます。

 「毎日頭痛を感じて朝が始まるんです。」という方に会いました。冷え症で鍼灸には半信半疑な様子で、問診の時の表情は重苦しいような気だるそうにされて、首肩痛からくる頭痛に諦めているとお話ししてくださいました。
 震災後に前回マッサージの治療を受けた時は、寒い日だったこと、そして灯油がなかったために部屋がとても寒かったことなどから、やっても効果があるのかしらという不安な気持ちがあったそうです。
 そこで私は、体を温める治療が可能です、と施術者の治療内容を先にお伝えし、気持ちを楽にして待っていてもらうようお願いしました。
 そして、治療を終えて温灸と鍼で緩んだ体を実感していただいた時、「こんなに軽くなるものなんですね!」と、すっきりとした表情で明るく笑ってくださいました。その笑顔を見た時、自分の喜びとして感じとてもうれしく思いました。次の日の朝は頭痛がおきませんように、と心の中で願い見送りました。

 ある避難所へ活動に訪れた時の事です。
 居合わせた保健師さんのお声がけにもかかわらず、遠慮されたのか、誰も治療の申し出をしてくださらず、大きな部屋で寝泊まりして生活するその避難所の中は、しんと静まり返っていました。もしかしたらニーズもないのに押しかけてしまったのかもしれない、という不安がよぎりました。それならば、被災者の方たちにとって、本当に迷惑でしかありません。
 そこへ、「膝がね、痛いんだよ。」と周りの方々が見守る中、良くなるなら鍼をやってみたいと笑顔で近づいて下さる方がいました。両膝が痛くて歩行痛があそうです。この大部屋の避難所の中は、まさに、かたずをのんで見守るというような雰囲気になりましたが、是非診させていただきますということで、問診をして治療を始めました。私も施術者も時間をかけて丁寧にお話しを伺い、そして治療をしました。
 治療を終えて、その方にその痛いと感じていた動作や痛みの程度を確認してもらうと、にっこり笑って、軽減されて歩きやすくなったと喜んでくださいました。「鍼は痛くないんだね」と言って。それを見ていた周りの方々が、それなら自分もやってもらおうと次々に申し出てくださり、その方は周りの方たちへ、進んでお勧めしてくださいました。
 よくなりたいという気持ちが治療効果を倍増させ、また周りを包むような幸せが伝染するとは、まさにこのことだと感じ私も幸せに感じました。

 「先週から風邪を引いているから、もっとひどくするといやだから。」
そういって、避難所内で声をかけた私に、やめておくわと治療を断られた方がいました。わかりましたと言ってすっと離れたのですが、マスクをして時折痛そうな咳をされていて、大部屋の避難所の隅に体を寄せて辛そうにじっと座っていらっしゃいました。
 仕切りのない大部屋の避難所の中では、病気なんて出来ないという緊張感や後ろめたさが生じます。しかし、いくら気をつけていても症状は出る時は出ます。
 治療を希望される他の方々の問診をしながら、その方の様子を見ていた私は、どうしても気になっていたので、施術者に相談してその方に直接話しかけてもらいました。
 そして、「呼吸を楽にしましょうか。」と再度お声がけをし、問診と血圧を測定して治療を行うことになりました。
 施術者が手首と背中に治療をしたところ、呼吸がしやすくなったようで咳が収まりました。
 私としては、無理強いはよくないのでお気持ちが乗ればとお誘いしたのですが、その後はどうされているかと気になっています。
 私が治療活動を終えてその避難所を後にする時は、他の方々のところへ行き楽しそうにおしゃべりされているのを見かけました。本当に早く治るといいなと思いました。

 「あるボランティアの人に足の甲のつぼがいいよってぐいぐい押されてね。」と話して下さった方は、それから左膝から大腿部にかけて痛みが止まないと訴えていました。
 この方は、日頃から他の住民の方々の面倒を見ていらっしゃり、ボランティアが来れば食事や宿泊の世話までなさる、とても忙しく働きまわるようです。そのボランティアさんご自身につぼの知識があったのかなかったのかわかりません。おそらく親切心でつぼを押したのだろうとのことで、なぜか痛みが続くからさすがに辛い、ということで治療をしました。
 すると、やはり足の甲に違和感があったようでで、治療後には「なんだ、取れるんだね、痛みは。全然痛くなくなったわ。」とおっしゃいました。そして、何度も何度も痛かった足を労わるようにさすっていました。避難所を取りまとめしゃきしゃきと多忙に動き回っているこの方には、どうぞご無理をしないようにとお伝えしました。

 「津波が来るからと逃げた時は、この裏の崖の上まで登れっと言われて。」
 海からほど近いこの避難所は、急斜面な道を上がったその上にありました。震災直後から床での生活を強いられ、正座ができないと膝や足の痛みを訴えるご年配の方が本当に多いです。
 この方もその一人で、問診をする前は横を向いて寝てお待ちになっていました。足首から膝裏と鍼灸治療をしたところ、痛みは軽減し正座が出来るようになりました。問診時はもそもそと乗る気にならない気持ちを少しも隠さずに近づいてこられた方が、ぱっと晴れやかな表情でいろんなことをお話しして下さるようになりました。
 この方の治療が終わった時がちょうど午後3時だったので、皆さんのお茶っこにそのまま参加させていただき、ゆったりとした時間を共に過ごさせて頂きました。
 帰り際、その方がゴマのお菓子を持って行けと、そっと渡してくれたので丁重に笑顔でお忚えしました。その時の表情はうっすらと涙が浮かんでいたように見えたのを、私は忘れません。

 「痛くて5年はうつ伏せになってないのよ」という方の要望から、タオルや毛布で胸当てをするなどの補助をしてうつ伏せに挑戦してもらったところ、うつ伏せになることが出来ました。腰痛持ちなのに体重が一気に増えてしまい、痛みがあっていつも横向きでしか寝ていられなかったそうです。
我々の訪問というふとしたきっかけでしたが、うつ伏せが出来たことをご本人がとても喜んでくださり、「また来てね、待っているから。」と、別れ際にギュッと手を握り締めてくださいました。
 穏やかに話されるあったかい手をしたその方は、その後何度かお会いする機会があり、いつも人懐っこい笑顔で出迎えてくださいました。

 「強めの指圧が好みなの」と鍼灸が好きな方にお会いしました。お会いした瞬間から待っていたわと叫び、そして満面な笑みで駆け寄って来られて、私たちを驚かせてくれました。
 ある時まで、地元治療院へ通院されていましたが、子供がいるので時間を気にして行けずにいたそうです。震災後から子供が不安さから親元を離れられなくなっているのを理由に、遠方へ通院が出来ないと訴えていました。
 ボランティアセンターへマッサージの希望を自ら出したというこの方は、毎日がれきの撤去をする男性の方々の健康を、とても気遣っておられました。このことが一時期、私たちの活動が夜間の時間帯に行えるかどうか検討するきっかけになっていました。
 しかしながら、その避難所までの道のりには街灯が少なく、そして道路が数か所陥没しているような状況から、結果としては難しいとの判断を出せざるを得ませんでした。
 もし近くに宿泊出来るのであれば可能なのかもしれないですが、どんなボランティアでも、出来ることを、出来る範囲で行う、一時的な活動者なので、こういった安全面や健康面なども考慮して、今後は治療活動をしなくてはならないと考えました。

 そして当プロジェクトでの活動は、12月の完全撤収を残しあと僅かとなりました。
今日もまたたくさんの地元の方々のお気持ちに助けられながら、共に活動ができることを、深謝して。





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【活動報告:南三陸町】11月7日~9日 [参加者からの感想]

伊藤政彦

 本日の活動波伝谷からスタート。天気晴れ。11時45分到着準備しスタート最初の二時間は仕切りなしにに患者さんくるもあとはのんびりペース人数11名。一緒に行った先生のご厚意で以前私が伺った時に治療させて頂いた。40代女性。以前は生気が無い感じだったが、元気になっており良かった。波伝谷は下り道が違うので脱輪に注意。道が狭いので暗くなる前に撤収できた方が良かった。
 A先生と18時アリーナ待ち合わせし小森仮設住宅に向かい半前に到着。ベッド3台用意するが人達人気集まらず患者様5名施術 治療者側4名
9日
 中瀬町仮設住宅の活動10時前開始。ここは集会所を談話室として使っており話し相手のボランティアと被災者の方が気軽に話ができる場がある。一部のスペースを借りて治療をさせて頂いた。患者様最初いなかったのでボランティアさんの捻挫を治療を皮切りにスタート。途中区長さんも治療に来られる。活動場所の建物がとてもきれいで、ボランティアさんも4・5人おり活気があり和やか雰囲気で治療ができた。患者様7名活動の帰りに川にサケがたくさん上がろうとしていた。2年前ここの地を旅立ちオホーツク海やアラスカ湾を回遊してきたサケも、まさかこんなことになっているとは夢にも思わなかったであろう。
 13時45分活動終了。14時昼食。14時30分ベイサイドアリーナ治療用具片付け離脱。今回で3回目の活動をさせて頂いたが、このことを通して色々な方と出会うことができた。震災という非現実。今の現実。しかし本来こんな形で出会うのではなく生きている中でちがう形でお会いしていればよかったと思った。活動を通じて自分を見つめ直しができたこと、足り無い所などを再確認できてよかった。こらからも自分にできる範囲で被災地にできることを支えし続けたらと思う。


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【活動報告:南三陸町】10月12~14日 [参加者からの感想]

伊藤政彦

東京から2名10月12日16時ごろ現地入り
17:30ベイサイドアリーナ活動開始。
Oさん(地元事務お手伝いの方)が来てくれ一件落着。問い合わせしてくれた患者様受け付けの電話繋がらない。ケイタイの場所分からず。治療開始 腰痛・手足の張りの方。
患者様3名ゆっくりペースで治療。ミーティング&食事ホテル観洋にて~就寝。

13日平成の森
11時半に到着設営に15分強治療開始。すでに廊下で10人待っている。
20分のペースで治療。前日に書いた予約表見つかり少し混乱する。患者様徐々にさばけて行く。急患腰痛患者の運転手。対応に追われるが時間内に終えた。
15時半まで治療者2名患者様16名 前日とは違い患者様も多くやりがいがあった。
18時半~志津川高校仮設集会場でマッサージ。仕事帰りか19時前後患者様多くなる。
治療者3名事務1名患者様6名。19時半撤収。ミーティング&食事ホテル観洋にて~就寝。
ちょっと思いながらの本日最後の施術。体と心両方の疲れが取れたら良いと。

14日港親義会館
10時~すずめ来客。患者様もゆったり。暖かい日ざしの中まったり治療。手作りのいちじくの甘露煮休憩で頂く華やかな色どり。コンビニのべんとうも美味しくなる。最後はHさん(地元コーディネーター)をゆっくり治療。最後お茶を頂きちょっと座談会。治療者2名患者様10名。一路仙台駅へ。駅で待ち切れず。お土産を買いながらお疲様でした会決行。帰路2時間。話の興奮さめ止まぬまま東京に到着。

私が感じたのは前回よりも皆さんの辛いことも多いけど気持ちが上向きだった人が多かったこと。
今回の活動では、鍼灸をやってほしいという人が増えたことでした。
現地に入られて地道に頑張っている成果が出ているのではないかと思いました。
地元の方が鍼灸治療の素晴らしさを忘れずに、又地元の先生の所へ足を運んでくれることを切に願います。

今回の活動を支えて下さった後方支援の皆様大変お世話になりました。
このような素晴らしい機会を与えて下さり有難うございました。


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お問い合わせは後方支援チームまでお願いします 。
問合わせ先: 890iwanuma*yahoogroups.jp (*を@に置換え)

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